ハンドボールのキーパーがすべきポストシュート対策
ハンドボールでキーパーが一番止めにくいのはポストシュートだと思います。
ですが、だからこそ止められれば大きな前進ができます。
今回はキーパーにできるポストシュート対策についてまとめていきます。
1.ポストのこわさ
私が所属していたチームではポストシュートは99%決めるように言われていました。
これは例えではなく、本当にそうするように言われていたのです。
実際ハンドボールにおいては最も決めやすいシュートです。
何が他とそんなに違うのでしょうか。
一つは状況です。
ポストがシュートを打てる状況にあるとき、すでにディフェンスは看破されています。
ポストはゴールに向いた瞬間からずっとキーパーの様子を観察でき、フェイントもタイミングをずらすことも容易です。
他のポジションはディフェンスを突破しても、キーパーと向かい合うのはせいぜい滞空時間の2~3秒ですから、その時点で違います。
次が距離。
キーパーとポストの選手の間はたかだか6m、おそらくもっともキーパーに近いところで行われるシュートです。
その分キーパーに与えられる反応時間はほぼ0、コースを予想して止めに行くしかありません。
余計にシューターに余裕を与えることになるわけです。
実はキーパーにできることなんてもはやほとんど残っていません。
とにかくそれをしっかり着実にこなしていくことは必要条件となります。
2.詰める
キーパーとシューターの距離が近ければ近いほど、シューターにとっては苦しくなります。
実際にポストシュートを打ってみればわかりますが、キーパーが近いほどゴールの見かけの広さが狭く見えるはずです。
そうなるとシュートコースが少なくなるので、あたりを付けやすくなると思います。
もちろん詰めるとその分のリスクも生まれます。
詰めるだけ詰めておいてパスが出てしまえばお終いですし、ループシュートで回避してくるかもしれません。
ですが、ポストがシュートを打てる段階にいてパスを選択するとなればスカイプレーがしたいだけかポストに自信がないかです。
前者ならそれに落ち着いて対処するだけですし、後者ならディフェンスにも頑張ってもらうことで対応できます。
全力ジャンプシュートとループシュートでは、ループのほうが低速なので間に合う可能性もあるのでそちらのほうがまだ安全でしょう。
そもそも詰められたシューターは気持ちの余裕が奪われるのでキーパーにとって理が大きいと思います。
ただ、接触には気を付けてください。
シューターとの接触はキーパーが回避義務を怠ったとして一発退場が出ることがままあります。
ひたすら場数を踏めばどれだけ近づき方も上達してくることでしょう。
3.目を見る
ポストシュートはジャンプの高さが稼げません。
ですから本来ポストプレーヤーはジャンプしたあとにはあれこれ余計なことを考えている余裕を持っていません。
フェイントをかけてくるにしても、キーパーの動きを予想するというよりタイミングを外す程度のことしか目指していません。
だからこそ完璧なシュートコースと絶妙なタイミングを狙ってきます。
私自身ポストプレーヤーだったので特に厳しく言われていました。
逆に言えば、この2つを予想できるのであればほとんどのポストシュートを防ぐことができます。
ですが、タイミングを読むのははっきり言って不可能、滞空時間中ならいくらでもずらすことができるからです。
ならば、シュートコースを読んでしまいましょう。
相手が動き出した瞬間にそこに体を置けばそれだけで簡単に止められるようになるはずです。
そのためにどうするか、それが目です。
滞空時間には制限がありますし、基本的にキーパーの立ち位置は見えない状態でボールを受け取るため、他の場所を見ている余裕がなく、即座にシュートコースを決めなければいけません。
ついついポストは目でコースを追ってしまいがちです。
だからこそ目を見れば狙いどころが読めるはずです。
これはポストプレーヤーの私がキーパーとして練習してみて自らが実感したポストの弱点です。
ハンドボールの上達には体だけではなく頭を使うことも必要です。
賢いプレーヤーというのを目指して頑張りましょう。