ハンドボールのディフェンスにおけるトップのありかた
ハンドボールのディフェンスには6mラインを離れて飛び出るトップの存在がしばしば目につきます。
トップの選手はどうあるべきか、まとめていきたいと思います。
1.トップの目的
ハンドボールは6mラインに一列に並ぶ一線ディフェンス、いわゆる6-0が基本となります。
その中から数人をトップとして前に出してディフェンスを行うことがあります。
その目的は様々です。
パスカットを狙いに行く、プレッシャーによるミスを狙う、一対一の強い選手を高めでつぶす、フローターの選手の自由度を下げるなどあげればきりがありません。
もちろん相手チームの選手層によってその目的は変わりますし、それぞれに応じた動き方というのが少しずつ違って存在します。
これがハンドボールのディフェンスのおもしろいところですね。
2.運動量
トップに配置される人数は最大で三人、ほとんどが一人か二人です。
この選手たちは運動量においてかなり激しい負担を背負います。
オフェンスの時に動き回り、ディフェンスでも動き回らなければ守り切れませんから、技術の上達以前に体力の増強が必要不可欠です。
トップに出る選手はそこについて自信をもって試合に立ち向かってほしいです。
自信のある選手だと試合中精神的に優位に立てる分、ディフェンスとしては心強い味方になってくれますから、ぜひ鍛えてほしいと思います。
3.気を抜かない
さらに酷なことを言うようですが、トップディフェンスは一瞬たりとも気を抜いてはいけません。
気を抜いた瞬間に裏を取られてお終いです。
身体的につらいことを要求しながら精神的にもつらいことを要求される、それがトップに出ることの宿命です。
4.常に頭はフル回転
頭の中でコート上の展開、挙動を逐一イメージする、そのうえでどう動くべきか考える。
かなり頭脳も使わなければならないしんどいポジションです。
以上でいろいろ書きました。
これを読むと止めておきたいと思うかもしれませんが、トップディフェンスは使いこなせればかなり有用です。
結局は慣れ、上達の問題です。
私はかつて5-1のトップで一試合走り倒したことがありました。
センターをやりながらよくもまあやったもんだと今では少し感心していますが、やってみると自分には向いているのかかなりうまく守れました。
特に体格では私はかなり不利だったため、相手の勢いがつく前に崩すことができるトップディフェンスはチームにとっても効果的だったようです。
考えるべきことや気にしなきゃいけないことは多いですが、慣れればあんなにおいしいものはありません。
ぜひ挑戦してほしいと思います。