ハンドボールのサイドシュート後の倒れこみ
ハンドボールはシュート後、サイドシュートでは特に、倒れこみをすることがあります。
その目的と注意点についてまとめてみました。
1.そもそもなぜ
ハンドボールでは上体を覆いかぶせるようにしてシュートを放ちます。
そうなるとシュート後の体はどうなるかというと、体が回転して前に倒れてしまうのです。
高校程度の物理がわかる人だとなんとなく理由がわかるかもしれませんね。
このとき足で着地するにはいくらか危険が伴います。
前につんのめってしまう、足をひねってしまうなど、大きなけがにつながりかねません。
特にサイドシュートでは体の側面から落ちていくため、足で着地しようとするには相当なジャンプ力や大道芸人張りの体使いができなければいけません。
それなら足で着地するのを止めてしまおう、と考えたわけです。
足で着地する必要がなくなれば体を空中で倒す、いわゆるプロンジョンシュートをしても着地で苦労しないのです。
これがなぜ倒れこみを行うのかの答えです。
2.気を付けるべきこと
いいことばかりではありません。
かつてのチームメイトは膝や腰をぶつけて、内出血で膝や腰が3倍くらいに膨れ上がってしまったことがありました。
ウェアの素材によっては体育館の床との相性が悪くてまったく滑らない、結果背中に摩擦によるやけどの跡が残るなんてこともあります。
私の背中がまさにそうなっています。
ただ転ぶのではなく受け身を取って転がっていく、あるいは滑っていくことが大事です。
もちろんサイドシュートに限った話ではありません。
受け身というのは大事なことです。
3.対策
倒れこみにも二通りあります。
胸で着地するものとお尻で着地するものです。
もちろんどちらもその先に手をつくものではありますが、そのあとにどこを付けるかで分けることができます。
膝や腰をぶつけるのはもっぱら胸で着地するときですから、わたしはお尻のほうをおすすめします。
お尻で着地であれば内出血でひどいことになったりはしませんでした。
そうはいっても、もちろん倒れこみ自体にも上達は必要ですよ。
そのためにもマット運動を練習に取り入れてほしいと思います。
マット運動の動きがそのまま生かせるというのが一つの理由です。
さらに言えば、それによってバランス感覚や体の動きへの理解をすることができるはずです。
武井壮選手も意識しいらっしゃるとのことですが、スポーツというのは自分の体がどうあるか、体をどう動かすかを考えてやるものです。
これはスポーツの上達において必要なことで、それを理解するうえでもマット運動は効果的だと思います。
そして、忘れがちですがもう一つだけ。
ジャンプ力を鍛えましょう。
高く跳べればわざわざ倒れこまなくてもきれいに着地できるでしょうし、倒れこむにしても安全な姿勢を取るだけの余裕が持てるようになります。
怪我をしてしまっては、ハンドボールはおろか日常生活にも支障をきたしてしまいます。
怪我をしないためにできる努力はどんどんしていきましょう。