4-2ディフェンスについて | ハンドボールが上達する練習方法
ハンドボールのディフェンスの陣形で特殊なものの一つとして4-2ディフェンスが挙げられます。
今回はその4-2ディフェンスについて解説します。
1.4-2ディフェンスとは
ハンドボールの4-2ディフェンスとはどのようなシステムや目的があるのかを解説します。
4-2ディフェンスとは4人が6mラインに沿って位置を取り、2人が前に出てオフェンスにプレッシャーを掛けるような陣形のディフェンスです。
このディフェンスのイメージとしては、5-1ディフェンスのトップのプレイヤーをもう一人増やしたようなイメージです。
守り方のコンセプトも非常に似ていて、上の三人のオフェンスに対してプレッシャーを強くかけることで、パスミスやパスカットを狙うというものです。
5-1ディフェンスとは違い、パスを出す側にもパスを貰う側にも同時にプレッシャーを掛けられるので、自由にプレーをさせにくくすることが可能です。
例えば、レフトバックがボールを持っている時に一人はレフトバックへプレッシャーをかけ、もう一人はセンターバックへプレッシャーを掛けることが出来ます。
またその動きに合わせてライトバックへもサイドディフェンスがけん制をかけることで、パス回しを楽にさせないように出来ます。
このディフェンスの大きな弱点としては、上の二人の運動量や運動範囲が非常に広い事です。
下のディフェンスと上のディフェンスを結んでできる台形のエリアに、プレイヤーの侵入を許してしまうと、どうしてもシュートまでプレーが持っていかれます。
上の三人のオフェンスを絶対にそのエリアに入れないように二人で守らなければいけないので、体力的にとても辛いです。
また一人一人の間が広いためにダブルポストや、ポストを絡めたプレーで対策をしてくるチームも多いので、それに対する対応も考える必要があります。
ハンドボールの4-2ディフェンスは、上手く決まれば非常に攻めにくいディフェンスですが、上手くいかないと簡単に攻め込まれてしまう上級者向けのディフェンス陣形です。
2.上の二人とけん制が重要
ハンドボールの4-2ディフェンスは特に上に二人のディフェンスとけん制が重要な鍵となります。
まず、上の二人はオフェンスに内側へ一対一で抜かれてしまうことは絶対にやってはいけません。
間が広い一対一でもしっかり守れるくらいの一対一のディフェンス力を鍛えておく必要があります。
また、速いパスを出させないためにパスを貰うプレイヤーへのプレッシャーも忘れてはいけません。
三人を二人で守るので、どちらが誰を守るのかという声掛けや、素早い動き、相手へのプレッシャーを特に意識してプレーしましょう。
そしてその二人をサポートする役割を担うのがサイドディフェンスのけん制です。
サイドディフェンスのけん制がないと、どうしても間に走り込まれたり、ダブルポストに入られたり自由に動かれてしまうので、その動きも止めるためにオフェンスとの適度な距離を保ったけん制が必要です。
このように常に大きく素早く動くディフェンスなので、しっかりと足腰を鍛え、けん制やプレッシャーの仕方、ダブルポストへの対応も練習しておきましょう。